民間防衛(日本版) 後編

さて、後編も行ってみましょう。

レジスタンス(抵抗運動)
国際法
占領された国の国民の保護と権利
抵抗運動における戦いの戦略と戦術
消極的抵抗
違法な占領政策に対してとるべき行動
積極的抵抗
裏切者に対する戦い
スパイ
敵を消耗させよ
怠業、破壊行為
人民解放軍に対する公然たる露い
解放

すべての国の国民は、その願望、伝統および信条に従って自決の権利を有する。諸国は国際連合憲章の中でこの権利を正式に認めた。したがって、すべての国民は、外国の暴力行為に対しては、抵抗する権利を有する。どの国民も、もし、自由への固い決意に燃え、正当な手段を用いて侵略者に抵抗するならば、いつまでも抑圧され続けることはありえない。

国土を占領した抑圧者に抵抗することは、厳しい努力を要する。地下抵抗闘争においては、罪のない人々が無駄に苦しまず、また、無益な血を流さぬように戦わなければならない。

占領地帯では、住民は、国際法に基づいて最低限の保護だけは与えられる。
一方、抵抗運動は、戦時法規の規定に基づく恩恵に浴するために、その諸規定を遵守しなければならない。単なる殺人は禁止されている。

人民解放軍は、あらゆる方策を尽くして、占領地Iニおける抵抗運動を抑圧しようとする。占領者は、関係者の国外追放、恐怖政治、食糧供給の停止、集団的処刑、罪もない人々の虐殺などの手段を用いて、戦時法規を破るだろう。ベルコール、オラドールおよびワルシャワのユダヤ人街に起こったことを忘れてはならない。

人民解放軍は強力な武器を持っている。だから、人民解放軍が仕返しとして武力を用いるような口実は、どのようなものでも与えないようにしなければならない。

散発的な行為や、効果的でない行為は、かえって有害である。

抵抗運動は、責任者によって組織され、指揮されるものでなくてはならない。指揮者は、行動に移る時間、手段、場所などを決定する。

抵抗運動のための戦闘は、このような抵抗運動の組織に所属している者だけが行なうべきであって、このような者は、一般国民とハッキリ区別がつくようなマークをつけ、かつ、武器を堂々と持つべきで、隠して持ってはならない。

原則として、抵抗運動としての戦闘は、軍隊に属する指揮官と兵士とによって行なわれることが望ましい。彼らは、よく準備しているので、効果的に行動しうる。彼らの身につけた規律は、孤立した、効率の悪い行動を、未然に防ぐことができる。よく統率され、効率的な訓練を受けていれば、比較的少数のグループでも、敵の大軍に打撃を与えることができる。

その他の一般国民は、戦闘行為を差し控えねばならない。抵抗運動組織を援助するにとどめるべきであるが、それには次のような方法がある。

1 . 戦闘参加に不適格な大部分の一般国民は、人民解放軍に対して厳然たる態度を示し、できるだけ接触しないようにすること。

2. 戦闘に参加できる者は、すべて抵抗運動組織に所属しなければならない。

3. 上記2の厳密な意味での「抵抗運動」を補助するもの、つまり、秘密組織のメンバーは、情報を一般国民に伝達し、情報の仲介役として働き、また特別の命令を帯びた者をかくまったりする。これらの活動は、その行為をする者みずからの責任において行なわれるが、これらの活動をする者は、その家族とともに、敵の仕返しを受ける危険にさらされていることを知らねばならない。

抵抗運動に参加しているすべての者は、生命を失う危険がある。それは遊戯ではなく情け容しゃのない戦争だからである。

日本のすべての男子も女子も、もし、敵が不法な手段で、その身体、生命または名誉をおびやかすような場合には、あらゆる方法で正当防衛を行なう権利を有する。

この権利は誰れも否定できない。

戦闘はだんだん縮小されていく。一般国民は、おそるおそる避難所から出てみる。民間防災組織は、まだ使うことのできるあらゆる手段によって一般国民と連絡をとり、と、のように行動すべきかを伝達する。

北九州全体が瓦礫の山と化してしまっている。橋は破壊され、道路は残がいで埋まり、家屋は炎上している。外に出て最初に気づいたことは、そこかしこをパトロールしている兵士たちが、われわれ日本兵ではないことである。博多は占領されたのだ。街の四つ角では、装甲車がわれわれを脱んでいる。それは敵の装甲車なのだ。

人民解放軍は、まだ住むことのできそうな家屋、洞穴、避難所などの捜索を始めた。日本の兵士たちが連れ去られて捕虜となる。スピーカーが住民に対して、人民解放軍を歓迎せよと呼びかける。さらに征服者のスピーカーは続けて言う。

「少しでも抵抗したら容赦しない」と。

 

占領下の生活

占領下の生活が始まった。
道路上の残がいは少しずつ取り除かれ、主要な道路では再び通行ができるようになった。

民間防災組織は、前代未聞の社会混乱の中で、少しでも秩序を取り戻そうと努力している。

人民解放軍は、樋井川にかけた仮橋の二つを破壊した。

兵士と物資を積んだトラックが絶え間なく博多中心部に向けて走っていく。

人民解放軍の衛生隊は、ほぼ無傷で残った病院を占領した。ジュネーブ条約の規定に従って、病院で働く人々は、日本人であると侵略者であるとを問わず、区別なく傷病者を手当している。

病院のホンの一部分が一般国民用として使われている。

こうして、生活は再び始まった。

しかし、人民解放軍は、軍事以外の行政および司法組織には、まだ手をつけていない。われわれ自身のこれらの組織は、依然として動き続けている。

郊外にある学校の中で、比較的爆撃による損害の少なかった所が再開された。

幾つかの商店も店を開いた。

食料の配給割当はどうやら満足のいける程度になった。

バラックを取りあえず急造しなければならぬ。

洞穴に住む者もいる。

誰れも敵と接触しない。

 

抵抗運動の組織化

わが領土のほとんど全部が敵によって占領されている。何人かの重要人物は、強力な抵抗運動をすみやかに組織するため、アメリカに逃がれることに成功した。

《国民執行政府》を構成する者の中には、最も高い地位にある政治家たち、高級官僚、各国民政党の指導者、各労働組合の代表者、各愛国団体の代表者が見受けられるが、これらの人々は、緊急避難の法理に基づき亡命政府を樹立する。

「日本解放放送」の第一声

日本国民に告げる。日本軍の主力は、すでに戦闘を一旦停止した。
われわれの軍隊は力の限り戦ったが、あまりにも多勢に無勢のため、形勢が不利になったのだ。しかし、われわれはまだ降伏はしていない。戦いは続いている。しかし、今度は別の方法による戦いである。日本政府は、祖国での活動が困難になったため、本日から、われわれに便宜を与えてくれたアメリカ合衆国からこの戦いを続ける。この放送は、正統日本政府の名において、国民に対して行なっているのである。

われわれ正統政府は、祖国の完全解放の実現のため最後まで戦う。

当面は臥薪嘗胆せよ。敵の反撃を招くような行為は絶対につつしめ。時が来れば、日本解放放送が国民に指示する。失望は無用である。われわれの決意は固い。時がたてば必ずや形勢はわれわれに有利になり、いつか必ず解放の光が輝くであろう。

当分の間は無謀な行為をつつしみ、国際法を遵守せよ。

この放送は、日本国民に抵抗運動のやり方を指示する。この戦いにおいて国民すべてが確固たる決意を示していることは、最後まで戦い抜く勇気をわれわれに与える。希望の灯は、絶えずわれわれの生活に、ともされている。無駄な犠牲は決して払わずに、じっと待て。

以上が、昨日聴取した《日本解放放送》よりのメッセージである。

亡命政府の大統領と解放軍の総司令官の仕事は容易なものではないが、幸いなことに、彼らは至る所で多くの協力を得ることができる。日本国家の将来への希望は、ひとえに、この二人のまわりに集まっている。数千の退役兵士たちは、地下運動のためにいつでも銃をとる用意がある。彼らは新しい配置につけられることを心持ちにしている。

地下組織が次々につくられる。日本全土が碁盤の目のような区域に細かく分けられて、それぞれの区域は、地下組織の地方活動区域となり、経験を積んだ指揮官と正統政府によって任命された行政司法組織の下に置かれる。亡命政府によって本土への強襲揚陸とパラシュート降下作戦が検討されている。これは、われわれの友好国の好意によってわれわれが使用することのできる設備のおかげである。

われわれの訓練はアメリカで続行されており、そして、抵抗運動が着々と明確な形で組織されている。

 

黙って好機を待て

今朝、日本のほぼ全土にわたって、何百万というビラが発見された。国民は夢中でそれを拾って読んだ。

日本国民に告ぐ!勇気を失うな。絶望にとらわれてはならない。われわれにとってまだ時機が早い。早まって好機をつぶしてはならない。これから何週間、いや、何カ月、何年先になっても、じっと、こぶしを握りしめ、怒りを心の中で噛みしめなければならない。
国際情勢はわれわれに有利に展開するだろう。しかし、一日にして好転するものではない。
働け!忍耐せよ!われわれができることは何でもやろう。しかし、一人として国民の中から無駄に死ぬ者を出してはならない。時が来ればわかる。われわれは、解放のための共通の希望、共通の決意によって、奮い起ち、-せいに蜂起しよう。散発的な、無益な行為によって、われわれの好機をつぶさないようにしよう。敵も、また、敵に協力する日本人も、決して殺してはならない。工場に対しても、通信施設に対しても、また兵站所に対しても、破壊活動を行なってはならない。一般国民がこのような
行為を行なうことは、国際法で禁止されている。

われわれが効果的に行動できるときが来たら、時を移さず立ち上がろう。

政府は国民すべてとともにある。同じ心と、同じ決意をもって。当分の間は、威厳と規律をもってこの試練に耐えよ。

 

隠れ家で聞いた「日本解放放送」

日本国民に告ぐ!国民が忍耐できるギリギリの所に来ていて、じっとしてはいられない、ということは、よく理解できる。われわれもそうなのだ。しかし、時機を待て。傷ついていない国民の力を大切に保て。解放の鐘が高らかに鳴り渡った日に、この力は幾らあっても足りなくなる。

抑圧者の存在は、知らぬふりをせよ。敵の前では、耳をふさぎ、目を閉じ、無感動になれ。敵は国民を馬鹿にするだろう。そのときは敵を見るな。敵は国民をなぐるかもしれない。そのときは痛みをこらえよ。敵は国民に話しかけるだろう。そのときは敵のことばが呑み込めないふりをせよ。

当面反乱を起こしても何にもならない。敵は強大である。小羊は狼の前で何をしても無駄だ。破壊活動や暗殺行為をしたり、部分的に恨みを晴らす行為をしたところで、当分の間は大した効果はない。われわれがここだと思う時機に、われわれすべてが一致してから攻撃に移ろう。

日本は人民解放軍の思い通り
にされるわけではない

国際法には、次のとおり定められている。

人民解放軍は、好き勝手に行動する権利を持っているわけではない。人民解放軍であっても、陸戦に関するヘーグ条約およびジュネーブの赤十字協定を尊重する義務がある。

日本国国民は、これらの条約と協定によって、その生命、名誉、宗教、習慣、財産を保護されることになっている。

人民解放軍は、日本国民の生活手段や病人に対する手当を保障せねばならない。宗教施設や学校に害を及ぼしてはならない。また、行政活動が自由に行なえるようにすべきである。

他方で、人民解放軍は、日本国内の武器、運送手段、通信機械を、戦時国際法に基づいて没収する権利がある。また、税金を徴収することもできる。

 

もし人民解放軍が国際法規に違反した場合には、住民は、自分たちに加えられたすべての危害について、公式に、人民解放軍当局または赤十字に訴え出ることができる。どのような場合でも、合法的な範囲内で抵抗しなければならぬ。抵抗すれば、敵をいら立たせ、われわれの立場を悪くする。

しかし、黙っていると敵のやったことに同意したものと思われるかもしれないから、人民解放軍の犯した過失は、すべて記録しておこう。

いずれ解放の日が来たとき、裁判所で公正に話をつけるために。

人民解放軍は、次のようなことを行なう権利を持たない。

1 )理由なしに日本人を逮捕すること。裁判にかけずに日本人に刑を言い渡すこと。日本人を強制移住すること。

 

2)報復のため無実の人に危害を加えること。

3)犯人がハッキリしないことについて、集団を罰すること。

4)人質をとること。

5)住民を、軍の工事に使用すること。戦闘作戦中の盾とすること。人民解放軍の軍務に服させること。

6)住民に戦闘行為を強制する二と。

7)良心に反する誓いをさせること。

8)暴力を用いて、秘密を暴露させること。軍事的情報を無理に白状させること。

9)病院をその本来の用途に使えないようにすること。病院の医師や職員の任務遂行を妨げること。

10)何であろうとも略奪すること。私有財産を没収すること。

11) どのような形であっても個人に対して暴力を加えること。

 

怒りを抑えて時を待とう

天神にて人民解放軍の兵士たちが、中華料理店で何かを祝って騒いでいた。彼らは、店のバックヤードに押し入って白酒や紹興酒を勝手に出しては、へべれけになるまで飲んだ。酔っぱらって、何かわからぬ熱情にかり立てられた彼らは、勝利の叫び声をあげながら近所の八幡神社に向った。そして、賽銭箱を荒らし、注連縄を引きちぎり、ご神木に小便をひっかけ、狛犬像を引き倒した。

彼らが教会から出たとき、一発の銃声が響いて、仲間の一人が倒れた。

彼らはさらに怒り狂って、博多警察署の生活安全課に対し、管内の猟銃免許を持ってる男をみんな博多警察署に集めるように命じた。猟友会の会長が彼らに代って名乗り出たところ、兵士たちは彼を射殺し、さらに、みずから犯人を追及しはじめた。

やがて20名ばかりの免許保有者が警察の駐車場に連行された。

そこで彼らは95式自動歩槍の一斉射撃が浴びせられた。こうして博多の住人は、約20名の無実の人の身に振りかかった運命を知らされたのである。

これら犠牲者の血は無益に流されてしまったことになる。このように、一人の愛国者の怒りの行動は、われわれの不幸を増すだけに終わってしまうだろう。
多くの人々が殺されたこの村の悲劇は、だれの役にも立たない。われわれが効果的な武力抵抗作戦を始める日が来たら、この人たちはわれわれにとって非常に必要だったのに。
われわれの力を浪費しないようにしよう。われわれの勇気を無駄に使わないようにしよう。待ちに待つことが大切だということをだれもが理解せねばならない。無分別な怒りの行動を理性によって抑制しよう。

理性の前に感情を殺せ!
怒りを抑えよ!
行動を起こすには、まだ早すぎる

※多分、真っ先にロケットランチャーやマシンガンで武装ゲリラ化するのは工藤會・・・いやいや

 

人民解放軍の洗脳工作

今や人民解放軍はわが国の全土を手に入れた。

彼らは絶対にわが国から出ていかないかのように行動している。

あるときは残忍なまでに厳しく住民を痛めつけ、あるときは反抗する住民を手なずけようとして、約束や誓いを乱発する。

言うまでもなく、彼らに協力する者が、どこでもわが国の行政の主要ポストを占めていて、すべてのわれわれの制度を改革してしまおうと人民解放軍に協力している。

裏切者にまかせられた宣伝省は、あらゆる手段を用いて、われわれに対し、われわれが間違っていたことを呑み込ませようと試みる。

彼らは、レジスタンスが犯罪行為であり、これはわが国が強くなるのを遅らせるだけのものだということを証明しようとする。

中国語の学習がすべての学校で強制される。

 

歴史の教科書の改作の作業も進められる。
‘‘新体制”のとる最初の処置は、青少年を確保することであり、彼らに新しい教義を吹き込むことである。
教科書は、勝利を得たイデオロギーに適うようにつくられる。
多くの国家機関は、あらゆる方法で青少年が新体制に参加するようそそのかすことに
る。
彼らを、家庭や、教会や、民族的伝統かできるだけ早く引き離す必要があるのだ。彼ら青少年を新体制にとって役に立つようるために、また、彼らが新しい時代に熱狂するようにするために、彼らを洗脳する必要があるのだ。

そのため、新聞やラジオ、テレビ、インターネットなと‘が、直ちに宣伝の道具として用いられる。個人的な抵抗の気持は、新国家の画一的に統一された力にぶつかって、くじかれてしまう。

人民解放軍に協調しない本や新聞には用紙が配給されない、同様に同調しないWebサイトやSNSは強制的に通信が遮断される。
これに反して、底意のある出版物が大量に波のように国内にあふれ、敵のイデオロギーは、ラジオを通じて、また、テレビの画面から、一日中流れ出ていく。それは、あるいは公園の樹木に仕かけられたスピーカーから、あるいは町を歩く人に映像の形で訴えられ吹き込まれる。
だれでも公式発表以外の情報は聞けないように、聞いてはならないようになる。
宗教施設は閉鎖されないが、そこに通う人たちは監視される。こういう人たちは容疑者扱いなのだ。学校では、あらゆる道徳教育が禁止され、精神的な価値を示唆することは一切御法度になる。

 

表現の自由を守る勇気

人民解放軍の法廷で劇的な裁判が行なわれている。二人の毛沢東思想研究家と一人のアカヒ新聞記者が、国家の安全と利益に対し害を与えた疑いで起訴された。彼らの書いたものが、中華人民共和国と日本国との間の友好関係を害する性質のものであるというのだ。

これに関連して興味深く注目されるのは、次の事実である。

これらのインテリは、占領前においては最も進歩的なグループに属し、「新体制」への統合をもっぱら主張していたのである。したがって、彼らは、人民解放軍によって特に優遇されたが、日ならずして彼らは、自分たちに残されている自由なるものは、目を閉じて全体主義イデオロギーに奉仕することだけである、ということを知った。

彼らは、勇敢にも自分たちが間違っていたことを認め、公けの場で、彼らがその犠牲にさせられた偽わりの体制を非難したのである。

あとには厳しい判決が待っているのみだ。しかし、この裁判を熱心に見守るわが国民に対して、彼らの正直な、勇気ある行動は、大きな印象を与えるに違いない。

われわれ一人一人にとって、武器を手にして戦うことが問題になっているのではない。その時機はまだ来ていない。

今なすべきことは、あくまでも祖国に対する忠誠を守り続け、われわれ一人一人道徳的な抵抗の模範を示すことである。人民解放軍は、自由と独立を求める意志が張りつめている国民を屈服させることは、決してできないであろう。

人民解放軍は、そういう国民を傷つけることはて,きるが、屈服させることは不可能である。もしも、小学校から大学に至るまでの先生たちが、われわれの自由の理想と国民的な名誉に対して、あくまでも忠実であるならば、人民解放軍は、絶対にその思想に手をつけられず、従ってその思想を屈服させることはできないであろう。精神的な抵抗運動をだれよりもまず最初に引き受けて実行するのは、わが国の教育者たちである。

わが日本の兵士が再び武器をとって祖国の解放のために立ち上がるとき、その行動は全国的な動きに支持されなければならず、また、その行動は、弾力的な抵抗運動によって士気が衰え、疲れはてた敵に向けられねばならない。

 

解放戦闘の開始

数年の歳月が過ぎてからかもしれないが、ついに秘密の攻撃命令が発せられた。しかし、それでも、すぐに戦闘が行なわれたり輝かしい成果があげられるわけではない。初めのうちは、まず、すべてのことが極秘のうちに進められる。

その行動開始にあたっては、おそらく中華人民共和国がまず外国の戦場で敗れるのを待たねばならないであろう。そうすると、中華人民共和国はその兵員が不足し始めるから、わが領土を占領している軍隊の戦力がそれだけ低下する。その弱まった敵の組織の問に、この秘密の戦いのために外国で準備を整えることのできたわれわれの軍隊が浸透して、さらにその弱点を拡大するのだ。わが軍の行動は、彼らが受けた訓練によって特に効果的なものとなっているだろう。

厳しく監視されている組織の中にわれわれの工作員が浸透していくためには、時間と忍耐が必要である。まず、彼らは、忠実な「協力者」として、敵側に認められる必要がある。その上で、彼らは、官公庁(鉄道、郵便、ラジオ、テレビなど)の主要なポストに配置され、その日が来れば、彼らは、わが領土の解放に重要な役割を果たすことになる。国民は、したがって、このような危険をおかしているわれわれの仲間に対して、慎重に行動せねばならない。公けの席では彼らを非難しても、彼らの行動を麻痘させることがないよう、充分に気をつけるべきである。こういう-人二役は、抵抗運動における最も重要な秘密武器の一つである。

 

容赦のない戦い

解放闘争は、まず最初の局面に入った。われわれの闘士はまだ数千名しかいない。しかし、彼らはあらゆる場所におり、しかも、ちょっと見たのではどこにも見当らない。

彼らは、人民解放軍の物資を破壊し、損害を与え、思いもよらないような状況下において、すばやく、かつ、絶え間なく行動し、直ちに身を隠し、他の場所に現われる。情容赦なく敵に打撃を与え、敵の士気を喪失させる。
したがって、敵は、どこにいても安心していられない。敵の連絡はサボタージュされ、そのために、組織的に大規模な制圧行動をすることが困難になる。

解放された区域においては、武器の貯蔵が可能となり、また、訓練の施設を組織化することができるようになるから、抵抗運動の戦士たちは、その区域から、武器を手にして、毎晩、彼らの出現が予想もされない場所に出かけていく。住民は、至る所で、ひそかな、静かな協力者となる。

抵抗運動の直接的な行動に参加しない住民は、完全な沈黙を守るべきである。戦争法規によれば、住民は、人民解放軍に対してどのような情報をも提供する義務を持っていないのだから。

解放戦争の最初から、敵を、どこにいても不安な気持にさせる必要がある。彼らが利用できるものはすべて破壊せねばならぬ。

この段階になったら、もはや人民解放軍の弾圧を避けることはできない。しかし、武装抵抗の専門家たちは、どこを攻撃すれば最も効果的であるかを知っている。

住民は、暴力的な懲罰を免れることはできないだろう。そして、銃殺や強制収容所送りが続発するだろう。多くの地域が破壊され、牢獄は「容疑者」で-ぱいになるに違いない。

しかし、これらの犠牲は、解放が近づきつつある闘争のこの段階においては、もはや無駄ではない。この段階で倒れる者は、神聖な大義のために彼らの生命を捧げることになるのだ。

 

解放軍は足場を固める

猫に対する鼠のようなこの戦いが、どんなに困難なものであっても、抵抗運動は絶え間なく進展する。抵抗軍の配置は日一日と充実し、その人員は増大する。個人から個人へ秘密のうちに伝えられる命令によって、旧常備軍の幹部と兵士たちは戦闘準備態勢に入った。

食糧、武器、弾薬の供給は、必要に応じて諸国から組織的に行なわれる。われわれに重装備を提供し得る空中輸送や瀬取りの密輸組織をつくることも考えられる。

このようにして、わが解放軍の勢力下にある地域は広がっていく。

そして、至る所で人々が敵に反抗し始めるにつれて、われわれの情報網はその密度を増してくる。人民解放軍のこうむる打撃はますます増大し、わが解放軍は遠く離れた基地から大規模な連合作戦を展開することも可能になる。新しい本格的な軍隊機構も形を成してくる。

まだ敵に占領されているわが国の他の地域においては、受け身の形での防衛活動がより激しくなり、住民は、敵の弾圧に無駄に身をさらすことなく、人民解放軍の活動を麻痺させるためできるだけのことをする。

その結果、人民解放軍は至る所で住民の沈黙にぶつかり、徴発活動はうまくいかない。今や人民解放軍の機構の歯車には、至る所に砂が入れられたような状態になっている。工場においては、徴用された労働者が、ワザとゆっくり仕事をする。どこにもこれといった欠陥が見つけられないにもかかわらず、人民解放軍にとってはすべてのことが、うまく運ばないという状態を呈する。

特別攻撃隊の襲撃が、その隠れ家から、常に、占領地域のより深い所に向けて行なわれる。彼らは捕えられた人々を解放し、貯蔵物資を獲得し、物資の輸送を阻止する。

われわれは、一般的な戦闘の再開を覚悟せねばならなくなった。戦っているのはわれわれだけではない。東アジアにおいて、今やその様相を変えたこの戦争には、大量の軍隊が巻き込まれているのだ。幾つかの外国も解放され、反攻作戦が拡大している。長かった小康状態の後、われわれは再び、ほとんど環太平洋地域を揺り動かす動乱の渦中にある。

われわれは、撤退しつつある軍隊に巻き込まれ、押し流されてしまうのか。わが国は、強大国の作戦の舞台になろうとしているのか。われわれの友好国の軍隊は、敵を追い払い破壊するために、われわれの町を爆撃せざるを得ないような事態に追い込まれるのか。解放軍の部隊は、わがレジスタンスの部隊と接触を求め、一緒になって決定的な打撃を敵に与えようとしているのか。

いずれにせよ、新しい試練と新しい被害を、予期し、覚悟しておかねばならない。いま一度、地下室と避難所の生活がやってくる。民間防災組織は再び忙しくなる。

 

解放の夜明けが、われわれの山々の上に輝く日が来る。
多くの試練、哀悼、破壊、犠牲、そして涙、その後に、ついに確信をもって未来を見つめられる日が来る。

長らく待ち望んできたこのときにおいても、国民は、無益な損失を避けるために、あせりと怒りを抑えて、命令されたこと以外は何も企ててはならない。選ばれた時刻に、合法政府と連絡をとりつつ、わが総司令官は、必要な命令を下し、説明をするであろう。

周到に作成された計画が実施に移される。どの州庁所在地においても、それぞれの使命を帯びた指導者が現われ、彼らがわが軍隊を勝利へと導びく。

彼らは、敵の組織を破壊するためにはどこを叩けばいいか、どの通信網を破壊すべきか、どの人物を逮捕すべきか、どの通路は手をつけずに残しておくべきかなどを、正確に知っている。国民は彼らの命令に従うべきで、自分勝手に制裁を加えるようなことをしてはならない。敵側の協力者と見られていた者の中にも、われわれの仲間がいるし、おそらく、彼らは、最もよくわれわれの大義に奉仕したかもしれないからである。

明日こそ、われわれは解放される!

ポイントをまとめるとこうなります。

・占領地の国民は散発的な抵抗はするな。ひたすら耐えろ。荒事は原則専門家に任せろ。

・表面は中国に従ったふりをしてレジスタンスには裏の顔で協力するように。

・中国の建てた政権に浸透して時期を伺え。

・サボタージュや消極的な妨害工作で人民解放軍の統治を妨害しろ。

・国際情勢の変化をウオッチしつつ、協力国と連携して解放闘争を行え。

かなり極東もきな臭くなってきたので、もし中国が暴走したらこのIFが笑えなくなる時代が来そうです。

防災用の備蓄は皆さんしておきましょう!

登山グッズがオススメですよ。

民間防衛(日本版) 後編” への6件のコメント

  1. 国土を占領され、侵略軍が跋扈する状況下で、義憤に駆られての蛮勇行為は敵の大量報復を招くという点から、如何に自重しながらひたすら時機を待つというのは、被占領民それぞれの資質と士気にかかっているという事が理解できました。
    ただ順応力の高い日本人のことですから、そんな状況下で、上に政策あれば下に対策ありで、意外と当たり障りなくやっていきそうな点が不安に思わなくもないです(ー ー;)
    ただ一度失った国や自由を取り戻すという事は、中東情勢の例からも数十年単位の時間が費やされるという点で、絶対にそのような事にならないよう備える事の必要性を深く考えさせられるテーマでした。

  2. 中国本土が一枚岩であり続けられる前提のシナリオだと思うのですが、日本侵攻で兵力を抜いたらとたんに内部分裂しそうな気がします。

  3. ですよね~。無防備だったら潰すか、占領するかの二択。補給線上
    だったら特に。

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