ミキティ解体新書 その5 「ピコーン!いい事思いついた!」

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その5では、老人ホームでどのような大惨事が発生したか、ミキティの悪ノリが止まらなくなって被害が全国に拡大していく過程をお届けします。

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清水氏は現場を見てきて「無理www」とミキティに報告します。

清水氏の判断は結果的には大正解だったのですが

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ミキティの「無理とは言わせない」が炸裂し、強引にやらされます。

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しかも、ミキティの掲げた理想がとんでもなくハイレベルな代物であったことが問題をどうしようもないほどこじらせる結果となりました

「ワタミ・渡邉美樹 日本を崩壊させるブラックモンスター」の著者中村淳彦氏によれば

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「自力排泄、自力歩行、ソフト食、特殊浴の排除という理想は当然やれるのであれば望ましいが、実際やろうとすると手間が数倍かかるのがネック。最低でも普通のホームの倍の人数の介護士を用意しないと実現不能。そもそもそういった行為が自力で出来ない人間が介護の世話になるのだから、それをやらせるにはつきっきりで介護士が見ていないと危険過ぎる」

との見解です。実際に介護業をやっていた中村氏が言うのですからその通りなのでしょう。

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ただ、ソフト食については実際に評判が良かったらしいですね。食品製造業のノウハウを活かせた部分については良い方向に業務改善ができたのではと思います。

しかし、一方で人手不足が悲惨な状態のところに、このような手間暇のかかる運用を強要し、更にミキティが介護士の確保を無視して「2020年まで1000棟開設」とマスコミに大々的にアピールし、新しいホームを無計画にどんどん開設していくものですから、現場が滅茶苦茶な事になるのは自明でして、当然のように業務が破綻し始めます。

その結果

2006年:「レストヴィラ元住吉」にて骨が見えるまで床ずれを悪化させた入居男性が敗血症で死亡、しかも遺族に「一億欲しいのか」とミキティが暴言を吐き、裁判沙汰に

2007年:「レストヴィラあざみ野」にて誤嚥事故を起こし入居女性死亡

2009年:「レストヴィラ町田小野路」にてノロウイルスによる集団食中毒を起こす

2012年:「レストヴィラ赤塚」にてパーキンソン病で身体が不自由な入居女性が入浴中に長時間放置され溺死、しかも隠蔽工作を行い警察の捜査を妨害

2015年:「レストヴィラ東大和」にてノロウイルスによる集団食中毒を起こす

と入居者も介護士も阿鼻叫喚の地獄絵図であった事は想像に難く有りません

ミキティがアールのベテラン介護士に逃げられる前に言った

「他人の喜びを自分の喜びにできること、それが我々が考える〃幸せ観〃なんです。ご入居者様の笑顔をもらうこと、ありがとうと言ってもらえることは幸せではないですか。ご入居者様のためだけを思い、働くことで自分の人間性を向上させたい。ワタミとはそういう会社です」

という台詞が心底寒々しく感じます。この場合、遺族に暴言を吐いたり事故の隠蔽工作をすることによって人間性を低めている気がしますが。

働いている介護士は人間であり社会人です。それぞれに守るべき人生や家族やらがいるわけで、一部の熱狂的な信者以外は別にミキティの自己満足やミキティ流人間性向上プログラムのために働いている訳では有りません。それと介護士は技術職であり、経験と個人が持つノウハウが物を言う特殊な仕事です。結局ベテランに逃げられて居酒屋店員ボランティアなどの素人だらけになったワタミの現場でこのような事故が多発したことは必然であったと言えるでしょう。

特にワタミは居酒屋と同じ売り上げに応じた固定費しか認めない勤労管理システムのため待遇が悪く、入ってきた介護士も3年以内に使い潰されて殆どが辞めてしまう上、低い給料で徹底的にこき使われるという悪評が広がるにつれ、まともな人材が入ってこないで、新人を使い潰すというモデルすら通用しなくなるという負のループに陥りました。

その結果、精神疾患や人格障害を患っているような一般事務すら出来ないレベルの人材ですら採用せざるを得ない状態に陥り、ごく一部のまともな介護士が自己犠牲精神でどうにか回しているというのが常態化するようになりました。

2000年代終盤になると、転倒や誤嚥などは日常茶飯事となり、事故が起きても隠蔽して上層部に報告しない、死亡事故が起きても徹底的に隠蔽して責任回避、マスコミに嗅ぎつけられ報道されたらミキティが遺族に告発しないようお願い「一億欲しいのか」と札びらで顔を引っ叩くような恫喝をするなど、破綻が鮮明になってきました。

更に酷いことに、ミキティの介護事業に触発されて他業種からの参入が相次ぎ、ノウハウの全くない零細企業の素人集団が、本業の不振や手詰まりの打開のために最大限の収益をあげようとミキティと同じ根性論と宗教観に則ったプチ地獄を日本中に創りだすという恐ろしい状況に発展。

介護士が「公営か高級老人ホームで働く特殊専門職」→「居酒屋店員と同等の底辺肉体労働職」へと変貌するという偉業をミキティは果たしたのでした。

そんな手詰まり感が濃厚になってきた2008年、ミキティに新たな奴隷ビジネスの買収案件が持ち込まれました。

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「え?高齢者にゴミのような小遣い銭をくれてやって弁当を宅配させる?」

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「ネーミングセンスもミキティのまごころを運んでミキティが善行を積んでいる感が漂って最高!」

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「年金受給者だから当然ギリギリまで安くこき使えるよな?」

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「六万人の老人奴隷をゲットだぜ!さらに100万人にミキティの名を売るぞ!」

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「よし!プ○ジデントと日○ビジネスにまた記事を書かせるぞ!カ○ブリア宮殿とワー○ドビジネスサテライトにも売り込むか!」

すみません、脳内にあるミキティシミュレーターで台詞を勝手に補完してしまいました。

これもサービス的には別に悪く有りませんし、モチベーションの在処も介護と同様に良いのですが・・・

ええ、ミキティがやるとどうなるかはご想像のとおりです。

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☆業務委託なので車、ガソリン代、保険、などは全部自腹です

☆事故を起こしたら自分で何とかしてね!

☆一軒配って115円、一軒に二個以上配る際は二個目からは15円という良心的な報酬設定です

☆研修時には報酬は発生しません

☆電動自転車のレンタルもしますが、その場合はレンタル料払ってね、保険は会社が持つけれどミキティ長男の経営する保険代理店経由での契約だからね☆ミ

☆雨だろうが台風だろうが豪雪だろうが休みは無しね

☆台風で工場から弁当が来なかったら自分で何とかしてね(ほか弁を買って配って猛クレームになった事があるらしい)

☆集金もやってきてね!踏み倒されたら自腹で何とかしてね!会社はリスクを持ちたくないで仕方ないね!

☆車に貼る「ワタミのタクショク」ステッカーも有料だから買ってね!

☆安否確認サービスは個人の責任でてきとーにやってね!万が一気づかなかったら遺族から個人事業者である君が訴えられるよ!会社は責任をとらないからよろしく!

☆正月のおせちも売ってきてね!

☆業務委託だろうとミキティのビデオレターは毎月見て感想文を書いてね

☆書かない奴には仕事を回さないよ!

 

営利企業がやっていいラインを完全に踏み越えていますね・・・これはもうボランティアの募集ですよ。まあ、奴隷業務委託者集めの際には「お金を稼ぐ事を目的とした仕事ではない」と説明をするみたいですが、そうならそうとして、これで利益を上げようとか考えるなと・・・(2014年度の宅食事業の売上高は394億8000万円、営業利益は19億1100万円の黒字、これに加え長男の保険代理店の利益もあります)

とにかくこのサービスも働いている側の評判が悪く、やたら宅配ボックスが重くて大きく、電動自転車も重いので老人だと膝や体を壊したりする事がある上に、家に帰ってからの事務仕事も煩雑で、実質的な時給は最低賃金を大きく下回るとか。

この業務委託に関しては以下二点の疑惑が指摘されております。

 

・偽装請負の疑い

業務委託相手に事務所の事務仕事を別途手当を付けてやらせているため、偽装請負ではとの指摘

・道路運送法第78条違反の疑い

自家用自動車(事業用自動車以外の自動車をいう。)は、次に掲げる場合を除き、有償で運送の用に供してはならない(特定非営利活動法人等ならOK、ワタミは当然営利法人)

 

ただ、この事業もミキティの思惑通りには進まず、セブンやオリジンが弁当の豊富なノウハウを活かして猛烈に追い上げてきており、一週間単位の注文が必須という使いづらさも相まって伸び悩んでいるのが現状のようです。

それと、あまりにもまごころさんの待遇が悪いのと企業としての悪評が広がって人が集まらないという状況に・・・最近は募集要項を極力ぼかして騙して集めようとしているようですが、待遇が悪ければ当然集まりませんよね。

そして色々訴訟も抱え、ブラック企業の代表格として世間からは叩かれだし、いよいよ手詰まりになってきた2009年

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ミキティ、逃げる :cry:

(つづく)

ミキティ解体新書 その5 「ピコーン!いい事思いついた!」” への2件のコメント

  1. 最後まで読んで虚脱してしまいました。まとめるのはどえらく大変でしょうが続きをお願いいたします。

    • 何かミキティの言動を観察してピーンと来るものがあったので始めたシリーズなので、結構書くのは楽だったりします。
      精神的ダメージはかなり大きいですが。

      ピーンときたものの正体は先ほど上げたその6で書きました。

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