【書評】「レッド1969~1972」 7巻 [山本直樹 著]

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続いて7巻のレビューです。

表紙からして嫌な予感しかしませんが、この巻の内容を一言で言うと

「日本語でおk」

です。

北のオヤジがひたすら冗長に常人には意味不明な共産主義理論を語るため文字が多い多い。

1ページあたりの文字数で言えば漫画界でも最強クラスだと思います。

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共産主義化の未解決=今までの失敗

で、共産主義化って何よという話になるのですが、調べた所どうやら「個を捨てて組織に命を捧げるキチガイテロリスト革命戦士化」という意味らしいです。

でもって赤城が赤色軍の弱点として目をつけた天城に対して、髪を梳いたりリップクリームを塗っていることなど、些細な行為に難癖をつけ総括を執拗に要求。

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とにかく赤城は脅しすかしからヨイショまで非常に上手く、やり手の営業さんのようなカンパ集めの名手として名を馳せていただけあり、ここでも涙を流して天城の総括を求めるなど、巧みに赤色軍内部の対立を煽ります。

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この辺りから北のオヤジも自己陶酔と過去に内ゲバから逃れて日和った内面の弱さが噴出、自分の懺悔アジ演説に感涙の上、表紙のごとく皆で肩を組んでインターナショナルを斉唱。

正直薄気味悪いです。

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北のオヤジさん、しつもーん

銀行強盗(人民の預金を強奪) 婦女子へのお願い(物理)

これって いいんですか? :roll:

 

ここで北のオヤジはとてもとても嫌なことを思いつきます。

革命者連盟合議的な場での自己批判

赤色軍指導部からのトップダウン的な懲罰

というミスをやらかした際の作法の差を合体することによって

革命者連盟赤色軍赤色連盟自己批判懲罰トップダウンによる吊るし上げ+相互糾弾大会と集団リンチ

という最低最悪の作法が生まれます。

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そして、岩木と白根が合同訓練を通じていい雰囲気に。

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白根はとにかくパワーがある体育会系女子、岩木はサバイバル技術に異様に長けた物理学者の卵。実用性の高い者同士がくっつく結果となります。

何せ岩木の有能さは群を抜いていまして

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爆弾製造から小屋の建設まで何でもDIYをこなし、カモシカを軽々と仕留めて解体、調理、皮なめしまで鉄腕ダ○シュ並に何でもござれな人材です。

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有能さ故に最後まで生き残る岩木、岩木と交際することで命を縮めた白根、そして白根を救えず十字架を背負うことになる岩木、結果が分かっているために何ともやるせなく切なくなってきます。

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一方で北のオヤジはダメ親父ぶりが益々加速。メンバーに(自分は好きにやるが)細々と文句をつける一方で・・・

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銃を共産主義のご神体として信奉させる謎理論を振りかざし、一気にカルト宗教化。

北のオヤジが今までの活動の失敗についての総括をするシーンでは、もはやお経や念仏レベルに進化

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10回程この文章を読み直しましたが、全く意味が理解できませんでした。 敗北の原因をイデオロギー的な未成熟や共産主義理論的な誤りに帰結させようとはしているようですが、私は純粋に「目的のためなら手段を選ばない非情なゲリラ」になりきれず「豊かになった日本においてはどうやっても一般大衆の支持を得られない半端な犯罪者集団」程度にしかなれなかっただけかと思いますが・・・

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結局イデオロギーのみで夢の様なことを実現させようとすると、文化大革命のような暴力を伴う内ゲバと、言いがかり根拠とした人格攻撃的な吊し上げリンチ大会にしかならないのは歴史が証明しているわけでして、彼らも全く同じ道を歩みます。

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かくして「言いがかり→尋問→懲罰→リンチ」というワークフローが形成されます。

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次の巻からは絶食による総括要求どころか、死に至る暴力による総括が開始され、いよいよ地獄の釜が開くこととなります。

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彼らの革命が成功したらって?

国中が谷オヤジの個人崇拝石碑と巨大な銅像と銃のモニュメントだらけで、国民は赤い貴族官僚体制下で超絶に貧しい生活を強いられ、そこら中に強制収容所と軍基地がある北朝鮮みたいな国になったと思いますよ。

(最終巻へ続く)

【書評】「レッド1969~1972」 7巻 [山本直樹 著]” への8件のコメント

  1. 平和を叫びながら暴力をふるい、殺人国家中共に尻尾を振る市民団体様を彷彿とさせるな

    • 内ゲバはブサヨ団体の華ですからねぇ・・・公安は内ゲバを誘導して団体潰しをしていたりしますし。

  2. 「宗教は民衆の阿片である」と言ったのが彼らが絶対的に信奉するマルクスだというのがまた、皮肉ですよねえ…。もう完全に宗教、それも質の悪いカルト化してしまっていますもの。

    • 共産イデオロギー=覚せい剤
      宗教=ヘロイン

      辺りでは、老舗の麻薬と新興麻薬で、錯乱状態に陥るのは覚せい剤ですし。

  3. まあ共産圏で全ては人民の為にといいつつ、人命の価値が極めて低いのはアチラの伝統では?
    ソ連も中共も戦時では関東軍以上の根こそぎ動員をしてインパール以上の作戦を繰り出す素☆敵な集団ですからね

    • ロシアでは兵士は畑から生えてきますから・・・

      つまりバンザイ突撃をさせているのは人ではなく大根か何かという理屈(;・∀・)

  4. 非常に楽しく読ませていただきました。
    全巻の主様のご指摘通り、武器の神格化、極端な精神主義など、まさしく彼らが敵視していたのではないかと思われる大日本帝国の末期の様相を呈していますね。
    この漫画を見て、北のオヤジは北九州監禁事件の松永太やオウムの麻原のように思えました。
    どうせ殺されるなら、誰かがガチで森恒夫や永田洋子を総括させられなかったのか、それが悔やまれます。

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