American School Lunch(アメリカの給食風景)から見えた自由の飽食国の闇

色々あちら(アメリカというかダメリカ)の給食事情を探ってみたのですが、頭が痛くなる実情が見えてきたのでまとめてみました。

ちなみに、これ↓は、調べた中ではかなりマシな方のサンプル。

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この給食が出された場所は不明ですが、チョコミルクがついているので恐らく公立校でしょう。給食にスナック菓子がついている時点で日本人的には意味不明ですが、これがアメリカンクォリティーってヤツです。

次はこれ、これもまだマシな部類。

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生野菜がついている給食なんぞ殆ど絶滅危惧種。

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大体茶色まみれの揚げ物ベジタブルレスランチ。

あ、アメリカではポテトは野菜でしたね。失敬。

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さて、ここからがアメリカの給食風景の本気ゾーンです。

 

ど、どういうバランスの献立なんだ? :oops:  果物と野菜が入っているのが救いですが。

これはフロリダ州のフロリダ半島のど真ん中辺りにあるAuburndale 高校のメニューらしいです。

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次にこれはニューヨークのフローラルパークにあるSewanhaka 公立高校のメニュー。

野菜が無い・・・・ああ、ケチャップは野菜料理でしたね。

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!? :-P  お、おやつ?ジャムとトウモロコシパンらしいです。これはニューヨークのブルックリンの公立小学校のメニューらしいです。

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これもニューヨークのブルックリンの公立小学校のメニュー。甘酒・・・じゃないよな・・・調べた所クリーム小麦粥?(オートミールの仲間か?)らしいです。あと牛乳と黄桃ゼリー。何かブッダやガンジーが食っていそうなメニューです・・・

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フロリダのセントルイスの公立高校。内容はかなりいい方ですが・・・食い過ぎだろ・・・ベーグル、ピザ、サラダ、オレンジ、りんご、牛乳、アップルジュース、ケーキ 1500キロカロリー近くはありそうです・・・つまりラーメン二郎並 :-(

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何でここまで献立がカオスで統一性がなく滅茶苦茶なのかあちらのサイトを色々調べてみたところ原因が判明しました。

それは

こいつ↓です

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そう、アメリカの給食は全部ビッフェスタイルなのです。

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だから当然子供たちは野菜なんぞスルーして茶色い揚げ物コーナーや甘いものに列をなし。

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各自バラバラなんだけど一様に茶色い食卓の完成。

牛乳はローファットかノーマルか、チョコ味かは選べるようです。きっとあちらの学食では「今日も食べ過ぎちゃったわ」「ローファットミルクだから大丈夫さ!」「HAHAHAHA!」という会話が毎日されていることでしょう。

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そしてこうなる。 :oops:

 

何でこんなことになったのかと言えば、アメリカ的な風土というか文化が背景にあるのが一つ。あとは学校給食の生い立ちの差が挙げられます。

そもそもアメリカの学校給食とは、USDA(連邦農務省)が1930年台に、過剰生産された食料の始末に頭を悩ませており、その食料を効果的に廃棄消化させるための方法として生まれたのが生い立ちです。日本の場合は明治以降の富国強兵政策の一環として、学校へ子供を通わせない親への対策及び、将来の労働力及び兵士を育成する目的として支給されるようになったのとは大きく異なります。

そのため、アメリカのスタンスは「余っているから食ってくれると有り難い」になり、一方日本のスタンスは「(お国の為に)健康のために食え!」という方向になったという違いが出た訳です。ちなみに、給食のコスト負担はUSDAが一括して行っているため、学区による格差は無い・・・はずなのですが、土地柄によってジャンクメニュー率が大分異なるようです。どうも東海岸北部の都市部のスラム街近くになるほど民度の差か、ジャンク率が高い傾向があるようです。

風土文化面ではアメリカは「自由の国」であり、個人の行動をむやみに強制したり縛る事は好まれません。なので好き嫌いについても非常に寛容というか「食いたい物を自己責任で好きに食う」のが当たり前の文化です。足りない栄養素は「サプリメントで補填すればいいだろ」というお国柄。こんな国で「嫌いなものだろうが勝手に盛りつけて全部食べるまで家に帰さない」という日本みたいな真似をやらかしたらどえらい事になります。なのでビッフェスタイルに移行したのは当然と言えます。なお、上流階級の子供は家からランチボックス持参か私立の食事の良い所に行くかが普通のようです。

こんな調子で超絶な偏食のままオトナになるわけなので、当然大人になってレストランに行けば「アレ入れるなコレ入れるな、俺はそれは嫌いだ」という我儘全開な注文やクレームをつけまくり、しかも偏食を恥じる日本とは異なり「俺はこんなに偏食家で我儘が言える人間なんだぜ」といった態度で堂々と偏食を貫くので、ファストフード系以外の個人経営のレストランなんぞセレブ相手の高級レストラン以外やってられなくなります。

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上流階級でもない限り家でもろくに料理をしないアメリカの現代家庭では(マッシュポテトや茹でただけの野菜や焼いただけの肉や微妙に不味いパスタ程度は作るらしい、アングロサクソン系の家は特に酷いいとか)、TVディナーを始めとする冷凍食品や缶詰、ドライブスルーのファストフード店、中華料理のテイクアウトやビッフェといった物が主食。当然どれもこれも味付けが濃くて脂っこいので、塩と脂のない食い物しか美味いと感じなくなる→ますますファストフードやポテチに偏った食生活となる→大デブアメリカ人の完成 となるわけです。

最近では恐ろしいことに「給食のビッフェをファストフード店を入れ替えようぜ」という流れが起き始めていて、流石にアメリカでもドン引き状態らしいですが、ジワジワ導入する学校が増えているとか。高校にもなると自動車通学が当たり前のアメリカでは、昼飯に学食なんぞ使わず車を転がしてドライブスルーでピザやハンバーガーやタコスを買ってくるのが珍しくないので、「それだったら校内にファストフード店を作っちまえばお互いハッピーだろ」という理屈らしいです。

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これらファストフード給食事業にはマクドナルド、ピザハット、ウェンディーズ、バーガーキング、ドミノ・ピザなどなどが熱烈な営業攻勢をかけているようです。それと無料のジュースサーバーを学校に設置してくれるというクソ迷惑な親切な申し出をしてくるコカ・コーラとかも大問題になっているとか。まぁ小さい頃からコーラ漬けにしておけば後でいくらでも回収できますし。彼らの言い分によれば「うちらの出すものは給食向けに850キロカロリーのライトサイズにアレンジして健康的な給食にしているジャンクフードじゃボケェ」らしいですが

どうぜビッフェスタイルで野菜スルーしまくりのワッパーピザポテチ食い放題なんでしょ?

個人の自由が極端に尊重された資本主義国家って本当にステキです。

 

(おまけ:セレブ私立校の昼食)

Grass-Fed Beef Sloppy Joe(牧草で育てた牛(グラスフェッド)のひき肉と野菜の炒めたペーストをパンで挟んだ物、アメリカ食にしてはかなりローファットな料理)とミックスベジタブル。これが一番今まで出た中でまともかと思ったら、案の定フロリダ マイアミビーチの私立小学校のメニュー。

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これは更にセレブなカリフォルニアの独立系私立校(政府からの補助金以外、運営費を全部学費と寄付で賄っている学校)。サラダや焼き豆腐、オーガニックの野菜スープや自家製パンなど。

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色々な意味で心底げんなりします。こういう絶望的な格差を見ると。 :-P

American School Lunch(アメリカの給食風景)から見えた自由の飽食国の闇” への6件のコメント

  1. 昭和時代だが、僕の中学高校一貫私立校は給食ナシ家からの弁当持参が義務づけられていたな。食育は学校の責任の範囲外であり家庭の責任だと入試のときから親に説明していたそうだ。弁当の内容に問題があったら両親呼び出してちゃんとしたものを食わせろと親に説教したそうな。中学生にもなったら、食いものにワガママを言って太ったら不細工でこっぱずかしいのは手前の責任だ、栄養失調になったら親の責任だ、子供を栄養失調にする親は子作りする資格がない、そんな親の子供を教育できる学校じゃないんだウチの中学は。高校の卒業まで食い物には責任を持てと親に説教してくれた教師たちだったな。メリケンスタンダードでは上流階級の部類なんだな。制服の着崩しもこっぱずかしいのは手前だと突き放す教師たちだった。おかげでワイシャツとズボンのアイロンがけにはうるさい男になった。

    • 私は自立全寮制男子校で中高過ごしたので、学食のクソ不味さに耐えながら過ごしましたorz

      咀嚼できないほどマズい酢豚やポークソテーや、ヤマトのり状の飯、肉だと思って齧ったらカレー粉の塊だった
      超生臭くベトベトのうどん粉シーフードカレー、超薄くてマズい味噌汁を6年耐え忍んで得た教訓は。

      「マズメシは拷問級の刑罰」

      でした。酢豚やシーフードカレーなんか卒業後10年以上食べませんでした。
      好き嫌いが全く無い人間をここまで破壊する・・・マズメシの威力恐るべし。

      • マズメシばすたぁ育成課程みたいな学食ですね!卒業式あとでちゃんとお礼参りしましたか?

        • 学食の業者が違う業者に変わっていたので、今ではもう少しマシになっているみたいですよ。
          共学になっていたし・・・

  2. IDIOCRACY(邦題:26世紀青年。日本未公開)と言うコメディ映画で描かれていた500年後のアメリカは結構現実味あるかも知れんと思えてきました。
    知識層が子供を作らなくなった反面いわゆるDQN層がポコポコ子供を産出した結果26世紀の世界は馬鹿が支配する社会になりましたとさ、という設定の映画でございます。
    それはともかくマズメシ界の雄である英国も学校給食がなかなか悲惨だと伝え聞きますが、ここまでではなかったかと…。
    あーやっぱり食っていうものは大切なんだな(棒)ー。

    • 監督のマイク・ジャッジは、BEAVIS AND BUTT-HEAやサウスパーク/無修正映画版やシンプソンズの人ですか。なるほど。

      イギリスはあまりの給食の酷さに、料理人のジェイミー・オリヴァーが改善運動をやってドキュメンタリー作品になっていたりしましたからね。留学していた知り合いも、米にカスタードクリームをかけて喰う神経は理解不能とかゆーてましたなー

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