駄マンション検め その4 「昔河原の公界、今都会の真空地帯 レクセルガーデン小岩」

今回は地元です。といっても数キロ離れていますが。

【物件名】レクセルガーデン小岩

【住所】葛飾区奥戸8丁目11−7

【施工会社】埼玉建興

【デベロッパー】大京アステージ

【75㎡換算騰落】3300万→2025万(-38.64%)

今回は現地まで歩いて取材して来ました。合計3時間程度歩きまわりましたが、結構いい散歩になりました。ネタが沢山あるので長編となります。

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自宅からフラフラ寄り道しながら歩くこと数十分、荒涼とした火星のような環七と奥戸街道の交差点、武蔵陸橋まで到着しました。

この辺りはカーディーラーと大手格安チェーンの飲食店だらけの何とも殺伐としたエリアなのですが、最近何を血迷ったか、新小岩、小岩両駅から徒歩20分近くかかるこの場所にマンションがボコボコ建っています。この中古車ディーラー跡地も恐らくマンションになることでしょう。 :-(

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さて、ここから北に進路を取り、東京のくせに妙に空が広い奥戸の土地へと足を踏み入れます。

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環七脇の歩道にポツンと祠があって花が供えられています。何があったのかを聞いたり調べるのが怖いので :-( そのまま北へと進みます。

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建物密度が地方都市のちょい郊外レベルまで下落して、やたら視界が開けているのが素敵です。東京じゃなかなか見られない光景です。

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昭和末期風味の銭湯が未だに生き延びているのも味わい深いものがあります。バブル時代にこの辺りもメガロポリスになるという幻想を抱いて、精一杯の脳内未来予想図で作ったのか、中途半端な近未来的なフォルムが何とも哀愁を感じさせます。

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地面は下水汚泥焼結レンガで固められていますが、よく割れるのか補修交換したらしき所の色がバラバラ。オシャレにしようとしたはいいが、逆に荒涼とした雰囲気を盛り上げる効果を生んでいます。

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レンガがブツッと切れたと思ったら、重機が出入りする町工場がドーンと構えているのもこの辺りの特徴。住宅地というよりもガチな下町町工場地帯の色合いが濃ゆい土地です。

この時点で既に新小岩駅から徒歩25分、小岩駅から17分はかかる距離です。しかも目的地のレクセルガーデン小岩はさらに駅から離れています。都区内だというのに、この辺りは私鉄や地下鉄からも敬遠された真空地帯になっています。

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町工場の先を右折して新中川に突き当たるまで東に歩きます。土手が見えて来ました。

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土手脇に土手の上に上がる階段を発見、上がってみます。

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新中川は綺麗な川なのでドブ臭さなどは一切ありません。

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河岸にはレジャー用のボートも係留されていますが、周りの風景が荒涼としているせいか今ひとつ湘南のような雰囲気にはなりきれれていません。中世まで河原は、武士や権力者の統治が及ばない半無法地帯で、売春婦や芝居小屋の芸人や犯罪者の流れ者などが屯すような場所だったのですが、この河原の空気もちょっと似たような物があります。

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そしてそんな河原沿いに建っているのは工場と送電線鉄塔と安普請マンション。獅子臭いなと思ったらやっぱりD京さん物件でした。

新中川中川

中川と言えばこち亀の中川圭一の名前の由来と言われていますが、新中川と言えば37巻の頃にほんの一時だけイメチェンした中川圭一の事になるのでしょうか。

新中川は中川の氾濫を抑えるための放水路として戦後掘削された人工河川なので、天然河川の中川みたいに蛇行せず綺麗に真っすぐに南北を貫いています。

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確かに、こち亀の中川圭一は、新中川の時代は毒のない影の薄いキャラになってしまい、元祖中川に戻ってからの方がチ○コクルクルピタピタや卍などで色々壊れ続けていた事を考えると、結構似たもの同士なのかもしれません

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そんな新中川の川岸は、ほぼ川面と同じ高さの素敵なゼロメートル地帯。立ち並ぶは町工場や小さな倉庫や安アパートだらけ。

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送電線鉄塔の下にも容赦なく倉庫や家がみっちりと詰め込まれています。

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大きなマンションがあると思えば、殆どがおなじみのD京さんです。悪条件でもニョキニョキ土手に生い茂る雑草顔負けの繁殖力です

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そして歩くこと10分あまり、レクセルガーデン小岩が見えて来ました。

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心なしかベランダの洗濯物や竿などの生活臭のある物が乏しいように見えます。カーテンはかかっている部屋が多いのですが、どことなく荒涼とした感じがします。

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目の前にかかっている「やつるぎはし」は結構クルマや原付が走ってきます。どうやらエクセルガーデン小岩の目の前を通る道は、この一帯の抜け道らしいです。

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バイク駐輪場を見るに、妙に閑散としていて荒んだ感じ。

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駐車場も、駅からこれだけ遠く車がなければやってられない立地なのに、戸数(90戸)の割にえらく台数が少ない上に閑散としています。あと、建物内専用のゴミ集積場も無いようで、青の防鳥ネットが道路脇にポイと置いてありました。集積場が無いのは駄マンションの大きなポイントです

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配管は外にむき出しではないので良いのですが、タイルの質が悪いのがパッと見てすぐ分かるのが・・・そしてエントランスだけちょっとお金をかけて小奇麗にしているのもポイントです

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隣は明治乳業の配送センターらしき建物がありました。早朝から車の出入りも多そうです。

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一周して様子は分かったので、帰ろうと思いちょっと環七方面へ歩いて行ったのですが、途中で見つけた入居者募集の看板。

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アーバンエース奥戸 というらしいです。ここ・・・ :oops:

「都会のエース」ですか・・・ :-P

【ここがダメ】

・快速停車駅の新小岩まで徒歩25分、緩行のみ停車の小岩まで19分。バスもろくに無いので、車での送迎必須。

・買い物が最悪級に不便。最寄りのスーパーまで1km。コンビニすら周辺にはない。

・車必須のくせに駐車場が少ない。周辺にも駐車場が無い。

・用途地域は第一種中高層住居専用地域らしいが、実質周辺は工場や倉庫地帯。

・ゴミ集積場が路上、安タイル貼り、エントランスだけプチ豪華のダメ要件を兼ね備えている。

・安心の川沿いゼロメートル地帯建築。

・住民の口コミよると、住民の質が悪くゴミ出しや共用部でのマナーが最悪、安普請でカーテンの開け閉めの音も隣室に筒抜け。管理はきちんとしているらしいが管理費が高い。などの悪評がボロボロと。

 

【今回の教訓】

・綺麗な川があろうが公園があろうが、所詮は川岸のゼロメートル町工場倉庫地帯。

・風景は食えない。都内では利便性があり、騒音異臭が無い所を選ぶのが鉄則。

・ゴミ集積場が路上、安タイル貼り、エントランスだけプチ豪華、配管外壁引き回しは駄マンションの証。

・せめて700~800m以内にスーパーがない場所は住宅地としては不適格(高級住宅街は別)

・デベロッパーと施工業者の組み合わせには注意しろ、外見がマシでも中身が安普請であれば、ただの安アパートやオンボロ長屋住まいと同じ。

・安物件は中に居る人間も質が悪い。

・大きな公園が多い所は気をつけろ。そういう所は「公園にでもするしかない土地」つまり「真空地帯」である事が多い。

【次回予告】

・葛飾の真空地帯に続き、杉並の真空地帯を紹介させて頂きます。

駄マンション検め その4 「昔河原の公界、今都会の真空地帯 レクセルガーデン小岩」” への8件のコメント

  1. 元々はD京さんと似た系統のマンションを建てている業者だったみたいですが、末期は戸建感覚のマンションとやらを建てていたとか。
    確かにここも戸建も沢山建っている土地なので、間違えではないでしょうが・・・
    あとイケイケドンドン系の営業も色々評判が悪かったらしいですね。

    とにかく生活環境としてのロケーションが悪すぎですね。それらを公園や川といった要素で糊塗するという典型的な駄マンションのパターンだと思います。

  2. 自転車操業の様相を呈してきたマンション業界ですが、さらに加速してますね。
    旧財閥系以外の彼らにとっては、人口統計もマーケティングもない。
    でも、ある意味、ディープな日本の縮図でしょう。

    • 仰るとおりマンション業界は今後は二極化が進みそうな気がします。
      綿密なマーケティングや行政の開発計画と連携したデベと、それ以外の詐欺スレスレの売り逃げ専門デベの2つになりそうな気がします。城南は外資がかなり入り込んでいるので、それに伴うキャリブレーションも相当発生しそうなので、今後は財閥系案件でも博打的要素がどんどん高まりそうに思えます。
      住む人間にとっては迷惑極まりない話ですが、これも時代の流れなのでしょうね。

      • 不動産は昔から博打ですね。底地がごっそり無くなってしまうリスクが平地には少ないだけマシというだけで環境は数年間で変わるリスクがありますから油断大敵ですよね。アッパータウンがハレムに荒れた事例などの教訓を日本の建設業はどれだけ活かせるのですかね。僕は出身地残留がいいなぁ。新しい物件にチャレンジする度胸は無いや

        • リスクを考えると何も買えなくなりますが、東京においては古くからの屋敷街は堅いです。低湿地は災害がない時期には流行るのですが、一度災害が起きるとドーンと叩き落される宿命にありますので、私はあまり買いたくありません。東京の不幸は比較的地盤が良くて水害、津波、液状化リスクの少ない西側エリアの開発に戦後失敗したことでしょう。

          今でも埋立地の湾岸物件がニョキニョキ建っているのを見ると、なんとも言えない気分になります。

  3. 結局は昭和後半の戸建信仰がいかんのだな。八王子や秩父多摩まで逝かずに中野三鷹あたりできちんと集合住宅を整備して人口爆発を収束させられなかった結果ですね。駄埼玉チバラギにまで拡散したエネルギーを城西城南に集中投下するべきでしたね。

    • それでも同僚は戸建願望が高いですよ。
      私はどうしても資産性という面で算盤を弾いてしまうので、戸建は選択肢から外れてしまいましたが。

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